2013年11月3日日曜日

みなかみで萱刈り

11月2日 みなかみで草原管理・保全の活動をしている「森林塾青水」さんにお誘いいただき、萱刈に。















ほんとうに気持ちの良い草原でした。














ハバヤマボクチ
















やってみるとけっこう難しい「ボッチ」づくり。これは師匠の模範実演。















かっこいいなあ。







 














たくさんできました。
















鎌で刈ると、ススキ以外の植物を混ぜないように丁寧な作業になります。また草刈り機で刈り取るよりも、高い位置で刈りがちなります。そのせいで、草刈り機でやるよりもロゼットや実生がダメージを受けにくいと感じました。鎌苅の方が種多様性が増すように思います。
















みなかみは利根川の水源域です。この水が流れ流れて、いつも見ているあの川になると思うと感慨があります。

ツルリンドウ
 

ツルリンドウのたね(実は食べてみた)
 




2013年10月2日水曜日

外来植物管理の打ち合わせ

きょうは、茨城県、市町村、土地改良区、国交省、農環研、県立博物館の関係者が一堂に会して、新利根川のナガエツルノゲイトウ駆除の打ち合わせをしました。私も2限の講義を終えてすぐ、外来植物を研究している2人の卒研生と一緒に駆けつけて合流しました。ナガエは、霞ヶ浦の流入河川である新利根川には侵入しているものの、まだ霞ヶ浦には本格侵入していません。放置すれば、生態系への影響だけでなく、農業被害や通水阻害をもたらす外来種です。現場では、近所のおじさんも顔を出して「それを駆除するなら力を貸すよ」と。いくつかのハードルはあるものの、なんとか早期対策を実現したいものです。

2013年9月26日木曜日

全国の「湖沼モニタリング人」の集会

きょうは国立環境研究所+全国20道県の環境研究所による、「湖沼の生物多様性・生態系評価のための情報ネットワーク構築 全体会議」に参加しました。水質のモニタリングは定型的・組織的に行われていますが、生物を対象にした湖沼モニタリングはほとんど行われておらず、環境省モニタリングサイト1000も、湖沼は4つしか行われていません。

今後の組織的なモニタリングやデータの共有のため、具体的な調査方法の相談をしました。私は水草調査のマニュアル案をお配りし、達古武沼で水草の採集と標本作製の概要を実演しました。まずは「この指とまれ」で、できる地域で始めてもらい、意見をもらいながら、より広く長期的に実施できる調査方法をつくっていきたいと思います。


全国各地で湖沼モニタリングをしている方々の事例紹介は、とても勉強になりました。湖はそれぞれ個性がありますが、生じている問題には共通性があります。ここ数年、いろいろな湖をみる機会に恵まれているので、色々な方の発表を実感を伴って聴くことができました。

2013年9月23日月曜日

モニ1000霞ヶ浦

きょうは環境省モニタリングサイト1000で霞ヶ浦へ。
決められている調査内容は見直したほうが良いと思うところ多々ですが、とても大事に思っている湿地に年に何度も通う機会として、けっこうありがたい。今回も、この植物がちゃんと開花・結実しているのを確認できて、安心しました。

草原のサンクチュアリ

先日、許可をいただいて海上自衛隊下総航空基地の敷地内で調査をさせていただきました。かつて北総に広がっていた「牧」(放牧地)のイメージに重なる、とてもよい草地でした。千葉県ではかなり危なくなっている(絶滅の惧れがある)のではないかと思っているヒロハノカワラサイコもたくさん見つかり、少し安心しました。写真はオミナエシとマキエハギです。

周辺で宅地開発が進む中、自衛隊の基地が草原の植物や昆虫の避難場所になってきたようです。除草剤を使わず、適当な頻度で草刈りが継続されてきたことなど、いくつかの幸運があったのでしょう。

隣接する地域では千葉ニュータウン開発が一段落し、これから「空き地」の管理が議論されるようになります。うまく管理すれば、このような避難場所から昆虫やタネがフェンスを越え、豊かな自然を蘇らせてくれるかもしれません。