2009年6月30日火曜日

市民参加のメリットの一つに

自然再生推進法の協議会は、意思があれば原則として誰でもメンバーになれます。これまで行政が専門家を使いながら進めてきた検討に、市民の立場でも参加することができるわけです。

このことのメリットはいくつかあります。その一つに、あまり言われていないことですが、「行政の限界」を市民に知ってもらうことがあると思っています。行政は、いくつもの矛盾する要求、行使できる権利の限界、法律の文言に縛られながら仕事をしています。市民が行政の判断に意見することは意味のあることですが、一方的な批判は生産的ではありません。相互理解が不可欠でしょう。限界の中で努力している現実を知り、お互いが敬意をもって接することができなくては(もちろん努力していることが前提ですが)、生産的な議論は望めません。

自然再生推進法は、いろいろな立場の人に行政の矛盾や苦労を知ってもらい、生産的な議論ができるチャンスだと思います。でもそのためには、行政側も「腹を割る」必要があります。これは勇気がいることのようです。その勇気を発揮して、新しい関係が構築できた例は、ほとんどないかもしれません(思い当たる例は一つだけあります、いろいろ好条件が重なった例ですが)。

行政が、行政の現実を知ってもらうことをメリットと感じるようになると、自然再生も新しいフェイズに入るかもしれないな、と思います。

IME辞書のトラブル

IMEの辞書がご乱心。登録した単語の先頭のひとつ「會田」を残してすべて消えてしまった。
自分の名前や肩書も変換できず、日本語書きにえらく苦労をしている。
いろいろと復旧を試みたがすべてダメ。あきらめて再教育をすることにした。面倒がらずにバックアップをとればよかった。。。

2009年6月20日土曜日

高校生に授業

栃木県の小山西高校とのSPP(Science Partnership Project)の一環で、5月の観察会に引き続き、今日は生徒さんたちが大学に講義を聞きに来てくれた。「植物の暮らしとタネ(種子生態学入門)」と「渡良瀬遊水地の未来を考えるために」の2コマの講義をしたが、全員がとても真剣に聞いてくれたので、こちらもだいぶノッて話をすることができた。

特に、教室からインターネットに接続して、国土地理院の「地図閲覧サービス」と農環研の「歴史的農業環境閲覧システム」をみながら、小山の高校生にとっておそらくもっとも身近な思川を題材に、川の形や町の分布の過去100年の変化を説明した部分は反応がよかった。このテはまた何かに使えるかな。

2009年6月19日金曜日

大学院生の討論会

「自然再生事業モニタリング実習」という大学院実習が6年前に新設され、ずっと担当している。この実習は、自然再生事業の作業やその市民参加型モニタリング調査に学生を参加させるというもので、今年は鬼怒川と霞ヶ浦でそれぞれ一日ずつ野外作業・調査に参加してもらった。今日は実習の締めくくりとして、野外活動に参加した経験を踏まえて、「自然再生事業における市民参加」をテーマに学生どうしで議論をしてもらった。個人でレポートを書いてもらうのもよいけれど、討論をするというのも大学院生らしくていいかな、と思って。

結果はまずまず成功。私にも参考になる意見がいくつか聞かれた。
ただ8人の参加者は意見の同調性が高くて、あえてちょっと極端な反対意見を言ってくれる「サービス精神」のある人がいなかったから、ちょっと平板だったかな。来年はディベート形式に挑戦してみようかな。テーマも、もう少し学生にとって身近で実感を伴って発現できるものにした方がよかったかもしれない。

2009年6月15日月曜日

仕事のこなし方

最近、以前よりも多様なことをこなさなければならなくなりました。ここ2週間の間にも、霞ヶ浦に調査に行ったり、北海道(日高門別)に植生管理に行ったり、学生実習の指導をしたり、、その合間に読み物(論文の査読、編集している本の原稿チェック、お勉強)や書き物(論文や本)の仕事をしたりと、めまぐるしい毎日です。

最近、一つコツがわかりました。頭が、読み仕事に向いている状態と、書き仕事に向いている状態はかなり違っているらしいので、「今は読み/書きのどちらに向いた状態か」を良く考えて、能率のよいほうの仕事を進めると良いようです。「読みたい」ときに書いてはダメ。読み/書きのそれぞれで優先順位をつけておき、頭のモードにあわせて上から順にこなしていく、と効率がよい。野外での調査や作業はいつでも出来るようです。

2009年6月5日金曜日

常陸国風土記のイベント

友人夫妻が開催するとっても面白そうなイベント(遺跡のイラスト・写真展+α?)をご案内します。
以下、矢野さんからいただいた情報です。私もなんとか時間を作って行きたいと思います。

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「常陸国フールドノート 行方の郡」
空想考古学シリーズ4

6/1(月)~6/15(月)
会場:コーヒーショップコマクサ
ひたちなか市東石川3-14-13
常磐線勝田駅から徒歩20分
湊線日工前駅から徒歩7分
営業時間:9:00~19:00(オーダーストップ18:30)
水曜日定休
主催:ジェオアート・コーヒーショップコマクサ
問合せ:029-273-9695(コマクサ)

今から1300年前の報告文書である「常陸国風土記」は
今にわずかに残る風土記の一つで、当時の茨城県の状況や
古来の伝承が記録されています。
この写本の際に略記されている風土記のなかでも
「行方(なめかた)の郡(こおり)」の章は省略されてないとされてとり、
風土記の記述に基づいて現地を調査しました。
イラストと写真で、風土記の世界、そして今に残る風土記の地を
紹介します。
イラスト:さかいひろこ   写真:矢野徳也
6/1(月)~6/15(月)
会場:コーヒーショップコマクサ
ひたちなか市東石川3-14-13
常磐線勝田駅から徒歩20分
湊線日工前駅から徒歩7分
営業時間:9:00~19:00(オーダーストップ18:30)
水曜日定休
主催:ジェオアート・コーヒーショップコマクサ