2009年1月14日水曜日

保全生物学の講義

非常勤講師をしている早稲田大の講義が今日終わった。

毎回授業の感想や質問を書いてもらっているが、今日は多くの学生さんから感謝の言葉をいただいて、素直に嬉しかった。特に「生物を守ることは人間の生活を犠牲にすることだと思っていたが、今はむしろ逆だと思うようになった」という感想が嬉しかった。一番伝えたかったことが伝わったかな。

これから2010年の生物多様性条約締約国会議(名古屋)に向けて、新聞やニュースでも「生物多様性」の話題が増えるだろう。そうなってくると「生物多様性問題のウソ」「実は深刻な問題ではない」というような言説も出てくるに違いない。地球温暖化だってそうなっているし。いろいろな説が飛び交うとき、発言者の「肩書き」などに惑わされず、科学的根拠のある説明かどうか、根拠が不十分ながらも論理的に妥当な主張かどうか、冷静に見極める目が必要だ。

受講者20名足らずのささやかな講義だったが、そのような目を養う助けになっていれば幸いに思う。