2008年8月4日月曜日

手賀沼の水草保全

(昨日いったん投稿したのに操作ミスで消してしまった.下書きがあった部分だけ再投稿.)

縁のある方々と印旛沼・手賀沼の水草の保全の現場を一日かけて見て回った.

かつて水質の悪化した湖沼の象徴のようにいわれたこれらの沼では,いったん地上植生から消失した多様な沈水植物や,ガシャモクやアサザなどの絶滅危惧種を,様々な方法で埋土種子から復活させ,多くの人々が連携して系統維持する取り組みが進められている.

今回特に印象に残ったのは,手賀沼の流入河川に沈水植物を移植している事例である.手賀沼の水質は改善されつつあるが,沈水植物が生育するには厳しい.そこで,コンクリート張りになっていた小規模な流入河川(農業排水路)を植物が生育しやすいように改修し(イワユル「多自然型」),手賀沼流域産の沈水植物を移植・定着させている.改修工事の費用は我孫子市が実施し,植物の植え付けやその後の管理は市民が行っているそうだ.水辺の植生の様子などをみても,かなり丁寧に管理されているようで,その効果も大きいのだろう.ガシャモクをはじめ,保全上重要な沈水植物が良好な状態で定着していた.

このような場所が複数あれば,手賀沼の環境改善が進んだときに有効な供給源にもなる.もしそれが実現しなくても,放置したら絶滅してしまうこれらの植物が,もともと生育していた流域内で個体群を維持しているというだけで価値があることだ.

このような地道で丁寧な活動がないと,もっとずっと多くの種が,とっくに日本から絶滅していただろう.本当に頭が下がる. (8月3日)