先日、許可をいただいて海上自衛隊下総航空基地の敷地内で調査をさせていただきました。かつて北総に広がっていた「牧」(放牧地)のイメージに重なる、とてもよい草地でした。千葉県ではかなり危なくなっている(絶滅の惧れがある)のではないかと思っているヒロハノカワラサイコもたくさん見つかり、少し安心しました。写真はオミナエシとマキエハギです。
周辺で宅地開発が進む中、自衛隊の基地が草原の植物や昆虫の避難場所になってきたようです。除草剤を使わず、適当な頻度で草刈りが継続されてきたことなど、いくつかの幸運があったのでしょう。
隣接する地域では千葉ニュータウン開発が一段落し、これから「空き地」の管理が議論されるようになります。うまく管理すれば、このような避難場所から昆虫やタネがフェンスを越え、豊かな自然を蘇らせてくれるかもしれません。