2010年11月9日火曜日

行田市・星川のキタミソウ

京大のFさんに情報をいただき、キタミソウ自生地での堤防工事が進んでいる星川へ。

もう工事がだいぶ進んでしまっていて回避は間に合わなかった。しかも保全対策として計画されている「移植」(表土移動)が、移植先の環境からして間違いなく失敗するものだった。これについては、もう少し実効性のあるものに修正する提案はできた。





「移植」を計画に入れることで「保全に配慮した」ことを謳う事業は多い。しかし、移植後にうまくいっている事例は少ない。それどころか、移植後のモニタリングさえ行われない事例が多い。

2010年11月6日土曜日

水戸での観察会と幼稚園の「草花遊びの会」

午前は水戸の茅場町で植物観察会。土水路のまわりにリンドウやワレモコウが咲き、稲刈り後の田んぼの中にホシクサやミズワラビがたくさん見られる、なかなか素敵な場所。


観察会終了後、特急で我孫子に戻り、めばえ幼稚園の「草花遊びの会」に合流。こちらは妻がリーダーをしている「園芸サークル」主催の行事で、秋の木の実などを使っていろいろつくって遊ぼうという企画。





めばえ幼稚園は園内の「ジャングル」で工作に使いたくなる葉っぱ(ホオノキとか)やドングリがたくさん拾える魅力的な環境。


素敵な「ツリーハウス」もある。すべて先生と子どもたちの手作りというのが驚き。

2010年11月2日火曜日

告知:自然再生講習会 in 静岡

宣伝開始しました。講師陣が超豪華です。どうぞご参加ください。
http://www.esj.ne.jp/esj/koushuukai2010.pdf

日本生態学会自然再生講習会 第二回自然再生講習会
「河川・湿地の自然再生の理念と技術」

「生物多様性」を最前線で研究している講師が、河川や湿地を対象とした「自然再生」の考え方や手法について、初歩からわかりやすく解説します。主な対象は、自然再生事業に関心のある一般市民、自然再生協議会関係者、NGO、コンサルタント等企業関係者、行政官、研究者です。生態学の予備知識は必要ありません。

主催:日本生態学会、日本生態学会中部地区会
後援:環境省、国土交通省、農林水産省、静岡県、静岡市

日程:2010年12月5日(日曜日) 13:00-17:00
場所:静岡県総合研修所もくせい会館「富士ホール」(静岡市葵区鷹匠3-6-1)
JR静岡駅北口徒歩20分 しずてつバス「水落町もくせい会館入口」バス停下車5分
http://www.pref.shizuoka.jp/soumu/so-040/mokusei.html
講習料:1,000円
参加者には受講証明書を発行します。

プログラム:
13:00-「自然再生事業とは何か」 竹門康弘(京都大学)
13:50-「河川・湿地の生物多様性と自然再生」 角野康郎(神戸大学)
15:00-「河川・湿地の自然再生の技術」 中村太士(北海道大学)
16:00-「『巴川流域麻機遊水地自然再生事業』の紹介」 清水康弘(静岡県静岡土木事務所)
16:30- 質疑応答
会場内で、関連のポスター展示もあります。

特典:
当日のテキストとしても使用する自然再生ハンドブック(日本生態学会編、地人書館、2010年12月発行)を、会場で参加者特別割引価格3,600円(定価4,200円)で購入できます。

参加の申し込みお問い合わせ:
日本生態学会生態系管理専門委員会 (担当:西廣淳)まで ajn@mail.ecc.u-tokyo.ac.jp

補足説明:
自然再生推進法が施行されてからほぼ8年が経過しましたが、自然再生事業の必要性は、ますます強く認識されるようになっています。先月開催された生物多様性条約COP10では、国際的な生物多様性保全に向けた「愛知ターゲット」の一部として、自然再生の数値目標が採択されました。今後国内でも、その達成に向けた事業が計画される可能性があります。また、このようなトップダウン的な動機付けがなくても、地域での自発的な自然再生事業は近年増え始めています。
日本生態学会生態系管理は、今回のような「自然再生講習会」やハンドブックの出版等を通じて、自然再生推進法が定めた目的・理念に沿った事業が実施されるように、生態学の立場から支援したいと考えています。

2010年10月26日火曜日

COP10

10月25-26日は、生物多様性条約COP10に参加するため名古屋へ。

2010年10月23日土曜日

三方湖協働参加型調査

三方湖では秋に湖で、春に水田で生物調査をしている。湖での調査には農家の方が、田んぼでの調査には漁師さんが、両方の行事に子どもたちが参加するのが特徴。現代では社会的に切り離されつつあるけれども、本来つながっている生態系。それらをもう一度捉えなおそうというのが大きな意図。
地域の自然で起きている問題(外来魚の急増など)を広く認識してもらうことにも効果がある。自然再生協議会も、そのような共通認識の上に構築するとよい。

10月22日の夜に自然再生協議会の準備会合をして、23日は湖での調査をした。伝統的な漁法である「ヌクミ漁」をやったが、案の定、優占種はブルーギル。

2010年10月17日日曜日

畏友・矢野っちに誘ってもらい、6月に田植えをした田んぼの稲刈りに。

5歳になれば稲刈り鎌も使えます。


最初は田んぼに入らなかったサキも最後は活躍。




写真表題:「昭和の記憶」

2010年10月10日日曜日

めばえ幼稚園の運動会



幼稚園運動会。息子と娘が年中と年少にいて、それぞれ親が参加する競技もあるからとても忙しい。昨年は「お父さん綱引き」で全力を出し切って背筋を痛めたので、今年は慎重に。子どもらもたくましくなってきた。

2010年10月8日金曜日

豊岡実習

10月5-8日は豊岡市での学生実習。無事に終了はできたけれど、来年は内容を改善したいと思った点は多々。後日、参加学生から送ってもらった感想を読むと、まったく同感の指摘があった。自分の感覚に自信を持って来年は変更を加えたい。

2010年10月1日金曜日

三方湖調査

9月30日は三方湖調査。今回は遺伝解析用のサンプリングもした。夜は9月23日の「協働参加型調査」に向け、漁業関係者、農業関係者、NPOの方々と打合せ。自然再生協議会の必要性が共有できたのが最大の成果。よい雰囲気で打合せができたのは、漁協の参与さんがヒシの実をゆでて持ってきてくれて、それを食べながら議論ができたからだと思う。

10月1日は、午前中に三方湖周辺湿地(カヤダ)でヒシのサンプリングをしてから、夕方の専修進学者ガイダンス・歓迎会に間に合うように急いで大学に戻った。

2010年9月28日火曜日

霞ヶ浦(境島)現場打ち合わせ

工事が始まってから気付いた霞ヶ浦の離岸堤工事。底質悪化などの問題を引き起こすおそれがあったので、事務所に意見し、現場打ち合わせをすることになった。事業を止めることはできなかったけれども、問題点を伝えること、今後の「離岸堤に頼らない越波対策」に向けた試験的な事業を行う場所っを設けてもらうこと、が実現した。
環境に悪影響がある事業に関与するのは不本意だし、後に批判のネタにされるのはわかっているのだけれども、少しでも良いものにしてもらえるのであれば、参画して「実を取る」ようにしたいと考えている。
治水・利水・環境の鼎立のためには、ちょっと遠回りでも丁寧な付き合いが必要。

2010年9月22日水曜日

モニ1000調査と取材

午前中にモニタリングサイト1000の調査で妙岐の鼻(霞ヶ浦)。
午後は朝日小学生新聞の取材。「生物多様性・現場を歩く」という記事の取材とのことで、湿地をいっしょに歩きながら、野焼きや萱刈りのような人間活動に依存した植物の話などをする。とても丁寧に聴いてくれるので、調子に乗って声が枯れるまでしゃべってしまった。

帰りにススキをとって帰って夜はお月見。息子は「お月さまがお団子を食べにくるところ」を見届けるために頑張っていた。

2010年9月14日火曜日

学会後日談

14日、朝は元気に登園したが、発熱で早退。5歳に学会は早すぎたか(知恵熱?)。

植生学会(札幌)

9月11-13日は、家族で植生学会@札幌へ。発表はしないし、植生学会は妻のホーム学会なので私は子守中心になる見込みだったので、休暇をとって参加。でも子どもを連れたままけっこう発表を聴いてしまった(参加された方、ご迷惑をおかけしました!)。

発表の合間に北大植物園に行ったり、最終日はエクスカーションには参加せず丸山動物園へ行ったりと盛りだくさんで遊んだが、息子に「旅行で一番楽しかったのは?」と聞いたところ、「機関車にコケが生えてくるお話を聴いたこと」とのこと。持田さんすごいな!5歳の心を鷲づかみですよ!

2010年9月10日金曜日

9月の三方湖

9月9-10日は三方湖調査。
ヒシは花が最盛期、早く咲いたものは実になり始めていた。
早い時期にヒシを刈り取った場所では、ヒシ帯と開放水面の間(高密度なヒシ群落の縁)にクロモが帯状に生育していた。ヒシによって適当に底質の巻き上げが抑制され、かつヒシ群落内と異なり光が十分に届くということだろうか。異質な環境どうしの境界付近(エッジ)の効果。

2010年9月8日水曜日

9月の豊岡

9月6-7日は豊岡の休耕田で植生調査(10月の実習の準備調査)。
調査中にコウノトリが平井。なんだか怖い顔してるな。
ということがわかるくらい近くに降りた。
休耕田だが、地元の人が畦を補修し適当に水がたまるようになっているため、カエルがたくさん生息するようになり、コウノトリも来る。またシカやイノシシが多いために植被が薄くなっていることも、コウノトリの餌場の維持に貢献している。

2010年9月4日土曜日

つくば観光

ロケットと宇宙飛行へのあこがれ絶頂の息子が明日誕生日ということもあり、つくばのJAXA宇宙センターとエキスポセンターへ。かつて12年も住んでいた街に観光旅行で行くのは奇妙な気分。

息子はいままで上野の科博にある小型ロケット(ラウンチャーについているもの)しか見たことがなく、そのイメージが強かったので、H2ロケットは大きくて驚いたようだった。

エキスポセンターなんて、大学一年の時に一度少しのぞいただけだったので、私もけっこう新鮮だった。個人的には「『大勢の人が30問の2択問題をヤマカンで答えると平均正答数は15になる』実験」が面白かった。原子力発電の「安全性」を闇雲に訴える展示は、痛々しかった。

しかし、つくばは変わったなぁ。

2010年9月2日木曜日

将来なりたいもの

チサトは宇宙飛行士になりたいらしい。で、「宇宙船で雑巾がけをする」そうだ。
サキはお花になりたいんだって。お花屋さんじゃなくて「お花」。

そんな話をしていたら「お父さんは何になりたいの?」ときかれて、どきっとした。
チサトは、お父さんには「アイス屋さん」になって欲しいんだって。宇宙から帰ってきたらお父さんのアイスを食べたい、とか言っている。

アイスつくるのって難しそうだな。

「国連地球生きもの会議」という通称

生物多様性条約COP10の「国連地球生きもの会議」という通称、少なくとも朝日新聞はよく使っているようだが、私は好きになれない。事態の深刻さが伝わってこない。これまで「生きもの関係」の話題は、好事家の趣味のような軽い扱いをされてきた。生物多様性の危機の問題をわかってもらうには、「親しみやすさ」よりも事態の緊急性や深刻さを伝えるべきだ。

「生きものが減っている問題」といった表現では、「外来種が来て種類が増えたんじゃない?」とか「シカは増えてますけど?」のような疑問を招くだけだ。正確に表現しようとすると「生物多様性」という言葉を使わざるをえない、この「喪失」を丁寧に説明してわかってもらうしかない。

止まらない開発、過度に効率性を追求した農業、押し寄せる外来種といった脅威にさらされ、生物多様性の喪失はどうしようもないほど差し迫った問題になっている。このことが人間社会に大きなコストをかけ始めていることも認識されている。COP10が開催されるのはこの問題を理解してもらうチャンスである。牧歌的な言葉では、これまでの「もの好きな人たちが騒いでいる」という認識を変えることはできないのではないか。

2010年9月1日水曜日

めばえ幼稚園はイイ

9月1日からうちの娘サキが幼稚園に通い始めた(3歳児入園・正確には9月19日に3歳)。兄チサトが楽しく幼稚園に通っているのをみてあこがれていた「めばえ幼稚園」なので、うれしくて仕方がないようだ。心強いのは、チサトだけでなくいつもいっしょに遊んでいるチサトの友達が同じ幼稚園にいること。

チサトの友達は、サキの教室に様子を見に行ったり、いっしょに遊んであげたりして、「サキちゃん泣いてなかったよ、楽しそうにしていたよ」という報告を自分のお母さんにしているそうだ。それを、そのお母さんがうちに連絡してくる、というコミュニティー。めばえ幼稚園の大らかで温かい雰囲気が育んでいるように思う。

2010年8月31日火曜日

実践報告という報文カテゴリー

編集委員をしている「保全生態学研究」と「応用生態工学」にはそれぞれ「実践報告」と「事例研究」というカテゴリーがあって、これらは、保全活動などの実践を「研究としてみたとき」の調査・実験デザインが不十分でも、実践の根拠、結果、解釈を掲載することで、経験知の共有に寄与することが意図されている。このような報告はしっかりしたデザインの科学研究とうまく呼応することが大切で、峻別できなくなるのは危険だと思う。

デスクワーク

来週は怒涛の出張ウィークなので今週中に論文修正2本と査読1本に目処をつけるという目標。これらに専念できれば確実に終わるのだが。

2010年8月30日月曜日

8月の麻機遊水地

午前に静岡県庁で今年度の(日本生態学会による)自然再生講習会の打合せ。午後は麻機遊水地。ちょうど花の盛りのミズアオイとオニバスをみることができた。このような河川下流域あるいは沼沢地に生育する攪乱依存種、水田耕作以前にはどのような場所にどのくらいあったのだろうか、と考えながら。

2010年8月10日火曜日

8月の三方湖

8月9日は豊岡市・佐渡市・大崎市の合同イベント「世界一ためになる学校」の裏方をし、修了後、敦賀入り。8月10日は三方湖のヒシ調査。今年の繁茂は昨年ほどではないか。

ヒシ群落の表層には稚魚や水生昆虫がけっこういる。湖岸植生帯がなくなってしまった現状では、代替的な役割を果たしているのかも。また開放水面とヒシ群落の両方があることで複合効果もありそう。ヒシ群落の中は貧酸素だから「悪い環境」と考えるのは早計。

それにしても多すぎるが。賢明な管理が必要。土壌シードバンクを残しにくい一年生植物なので、「ヒシの実」の利用でも個体群管理の効果が見込める。もっと美味しく食べる工夫があっていいのではないか。上海で食べたのは美味しかった。

2010年7月29日木曜日

7月の霞ヶ浦

霞ヶ浦河川事務所との打ち合わせとアサザ調査。
離岸堤の工事について懸念を伝え、治水と湖岸植生再生の両立のための提案をいくつか。
とりあえず今年の工事については、極力よいものになるように現場で助言させていただけることになった。

アサザ群落では切り取られた葉が複数いているのを確認。釣りか、ザリガニか。ここまで群落が小さくなると、物理的なダメージで消失する可能性も十分ある。つらい。

鳩崎の実生の調査と再生への活用について現場打ち合わせ。回復の芽をつまないように。

2010年7月19日月曜日

インディアン祭り

一年で一番楽しい日。めばえ幼稚園の中の面白い場所を息子が嬉々として案内してくれた。

2010年7月16日金曜日

7月の印旛沼

印旛沼で千葉県がすすめている水草再生事業地の見学。
試行錯誤の末、沈水植物の再生ポテンシャルは高いが、いくつか解決の難しい壁があることもわかってきた。目下、最大の問題はアメリカザリガニ。

アメリカザリガニによる在来水生生物への悪影響は、他のフィールド(三方湖や一関)でも強いし、全国的に事例が報告されている。しかしまだ、一般的にはザリガニはどちらかというと「格好いい」「親しみやすい」生物なのかもしれない。うちの息子も好きだし。

難しいところだが社会的にはアメリカザリガニの困った側面がもっと認識された方がよいと思う。

2010年7月15日木曜日

祝・発芽

桐生自然観察の森での自然受粉で結実した貴重なカッコソウの種子を、インキュベータで休眠解除・発芽促進処理を進めてきたが、ついに発芽が確認された。とはいえ、近交弱勢が現れるとしたらこの後のステージが重要。慎重に育成を進めたい。

2010年7月14日水曜日

水路の水草調査(三方湖)

7月12-14日は再び三方湖へ。流域の河川・水路の水草調査を久保くん照井くんと進め、予定通り完遂した。三方湖本体では沈水植物がほとんどなくなってしまったが、流域の水田水路にはそれなりに残っているという前提で開始したが(実際、昨年まではそのような印象だった)、水路でも在来の沈水が残っている場所はきわめて稀になっていた。

在来沈水植物の減少を招いていると考えられる要因、除草剤、アメリカザリガニ、ウシガエル、外来沈水植物(オオカナダモ・コカナダモ)。これらの寄与を分析し、仮説を整理するのに必要なデータをとることができた。また、オオカナダモとクロモの生態的特性の違いについて面白い仮説をたてることができた。

生態学的には興味深い成果が得られているが、保全という視点からは非常に辛い状況がわかった。

一つ言えること。かつての保全生物学では、分断化されたハビタットの連結性を高める(コリドーでつなぐなど)ことは保全の基本セオリーとされていた。しかし、外来種などの圧力が全体的に高まってしまうと、辛うじて生物が残っている場所を積極的に「孤立」させるように、連結性を断つことがむしろ保全に有効な場合が多い。安易なコリドー回復は、レフュージアの機能を損なうことになる。このことは結構一般性があると思う。とっても重要。

2010年7月8日木曜日

7月の三方湖

7月5日の晩に敦賀入り、6-8日まで滞在して、流域の水路の水草を研究することにしたM1久保くんの調査立ち上げと、ルーティンのヒシ調査(7月7日)。

ヒシはすっかり湖面を覆い、個体サイズもほぼピークに達した印象。すでに開花が始まっていた。夏至を過ぎると開花するのかもしれない。湖底の鋤簾調査は、水中茎が絡まって操作できないので断念。

久保くんの研究では、水草だけでなく魚類や巻貝も調査し、昨年の照井君のデータも活かした解析を予定している。今回は魚類調査から開始したが、昨年と比べても外来種(ブラックバス、アメリカザリガニ、ウシガエル)が急増している印象。ここ数年でtipping pointを越えたと思われるような、急速な変化に茫然とした。辛いけれど、このデータをきちんととって、ラムサール条約登録湿地でさえこのような現状であることを示していくことが必要だと思っている。

2010年7月3日土曜日

樹木に名札をつけよう@めばえ

めばえ幼稚園・園芸サークルの活動「園庭の樹木に名札をつけよう」。100枚強のラベルを全部付けたが、それでも園内の木の1割にも達していないと思う。すごいなぁめばえ幼稚園。

2010年7月1日木曜日

時の流れ

筑波大で福島先生と、国環研で高村さんと、それぞれ湖関係の打合せ。その後、吉田さん中川さん山本くんと霞ヶ浦の実験施設へ下見に。

朝、筑波大学で時間があったので久しぶりに母校の大学図書館へ。新聞コーナーだった場所がスターバックスコーヒーになっていてびっくり。館内の様子もだいぶ変わっていた。でも生物学の書架には見覚えのある本の並びがあり、とても懐かしくなった。

2010年6月29日火曜日

霞ヶ浦での離岸堤の設置

霞ヶ浦・境島付近で布団籠の離岸堤設置工事を目撃、すぐに河川事務所に行き情報を得た。治水(越波対策)のための事業だが、この工法は底質の悪化などの環境面でのコストを伴う。湖岸植生帯の再生なら、越波対策と自然再生が一石二鳥なのに。7月にこの件で所長と打合せをするアポをとった。

モニ1000調査

環境省モニタリングサイト1000の調査で霞ヶ浦(浮島)へ。夏至の前後1週間以内に行うのが規則だが、夏至の週はアメリカ出張中だったので、この日になった。ギリギリセーフというところか。

ヨシが高く茂っているので、永久コドラートを探すのに苦労した。小雨降っていたし。しかしGarminのGPSは優秀。誤差は±8mと出ていたが、緯度経度でナビゲートさせたらコドラートの位置をぴたりと当てた。

しかしこのような継続性が要求される調査は、チームでないと辛い。あの程度のサンプリングサイズでヨシのサイズを測ることにそれほど意味があると思えないし(←はっ、言っちゃった)。

2010年6月28日月曜日

Seed Ecology 3 (聴講メモ)

ソルトレイクシティーで行われた、第三回種子生態学会議(Seed Ecology III, http://www.seedecology3.org/)に参加してきました。最高に楽しい4日間でした。

発表を聴きながらつくったメモを貼ります。自分用の備忘録なのでわかりにくいと思いますが、興味のある方向けの手がかりとして(かなり少ないと思いますが・・)。そのうち要旨集(各発表1-2頁)が上記ウェブサイトで公開されると思いますが。

全体としては古典的テーマを踏襲した発表が多かった印象。restorationがらみの野生植物の種子保存・発芽条件の検討研究が多かったのが特徴か。これについては色々と思うところがあったので、また別の機会に書こうと思います。

6月21日 進化学的話題と生理学的話題を中心に

クイーンズランド大学のKathryn Steadmanさんを筆頭著者に5人のオーストラリア人研究者の連名による、休眠特性に対する自然選択についての解説と、ネズミムギについての研究紹介。耕地雑草のネズミムギでは、種子休眠の深さと除草剤耐性に強い相関がある。これは規則的な農薬散布の結果、休眠の浅い個体を淘汰してきた結果と解釈できる。

アメリカ在住の中国人研究者(専門は分子遺伝学)Xing-You Guさんによる、イネ(種子休眠性なし)と雑草稲weedy rice(休眠性あり)の休眠特性と、それに関わるQTLマッピング。休眠に関わる11のQTLsを同定。休眠遺伝子は温帯の雑草稲と熱帯の雑草稲に共通しているらしい。

Jerry Baskinは発芽率に対する近交弱勢・外交配弱勢の影響についてのレビュー。Carol Baskin はEpicotyl Dormancy のレビュー。Epicotyl Dormancyとは、幼根が出てから長い期間を経て(通常何らかの刺激を受けて)から使用が出る現象。秋に発芽(幼根出現)し、ひと冬を越してから春に子葉を出すなど。様々な分類群で認められる。

ベルギーのFilip VandelookとSteven Janssensによるセリ科における胚サイズの進化に関わる淘汰の研究。既知の系統関係とKew gardenのSeed Information Databaseを活用して仮説検証。乾燥地のものほど胚サイズ(E:S比)が大きい等いくつかの仮説が支持された。

アテネ大学のCostas Thanosの学生、Katerina Koutsovoulouさんによる世界のCampanulaceaeの植物を対象にした、発芽に対する光要求性についてのスクリーニング。対象としたのは113taxa(111 species, 26 genera)。すべての種で明条件>暗条件。ただし、暗条件による低下の程度は種ごとに異なり、全体として大きな種子は暗条件と明条件の差が小さい。光要求性のある種子は変温感受性がある場合が多い。対象種にはオープンハビタットを好む種が多いことと整合性がある。

中国科学院のHong-Yuan Maさん。ステップ草原で家畜の飼料としても重要なイネ科植物Leymus chinensisの発芽特性。不透水性のglumeによる厚皮休眠。

北大の近藤先生によるスズランの発芽休眠特性。ひと冬越してから幼根出現、次の冬をこしてから子葉出現する。それぞれに環境刺激(低温)が必要(double dormancy)。種子散布直後には胚(子葉)はとても小さく、幼根出現後に大きくなる。また発芽(幼根出現)は光で阻害される(ただし「暗条件」でも計数のときに受光しているので実質は弱光条件)。

西オーストラリアの研究者・共同研究者による、煙発芽(butenolide, karrikinolideの影響)に関連した発表が続く、Kepczynski Walck, Longの各氏。

6月22日 種子分散や更新ニチェに関する話題

砂漠の植物のデモグラフィー研究で有名なLarry Venableさん。28年間にわたる多種のデモグラフィーデータを使い種子の役割を解説。個体群(種)レベルではBet hedging 説の検証:繁殖成功の年変動と年あたりの発芽率の間の負の相関(繁殖成功が不安定な種は少しずつ発芽)。植生(群集)レベルでは、年によって優占種は変わるが種多様性は比較的安定。頻度依存的な種子捕食の実験的検証(多い種類の種子が捕食されやすい)。環境の年変動は、発芽にも種子生産にも影響するが、応答は種によって異なる(decoupled reproduction)。気候変動が個体数と種組成に及ぼす影響についての理論はややこしかったので原著論文を読んで勉強する必要あり(PNAS, Peter Chessonとの研究)。

レーゲンスブルグ大学のPeter Poschlodさん。局所的な環境勾配に沿った植物の分布が発芽ニチェの違いで説明できるか、という問いに答えるために様々な調査・実験を展開している。氾濫原のバックウォーターポンドやため池では水中から陸上までの環境勾配に沿った典型的なエコトーン植生が成立している。多種について発芽と水分条件の関係を分析すると、冠水域の植物と陸域(ヨシ原)の植物は生育場所と発芽条件がよく対応する。その中間域に当たる泥質裸地(mudflat)の植物は水分条件については幅広く応答する。これらでは光や変温などが重要なシグナルになっている。ポシュロードさんの研究室は学生・共同研究者の発表も多く、とてもアクティブな印象。

イスラエルのMarcelo Sternbergさん。高温-乾燥(気候の年間変動・大)の立地から湿潤(気候の年間変動・小)の立地までをカバーするように数箇所のサイトを設定し、それぞれで雨除けの設置/冠水で人工的に気象条件を制御し、植生と土壌シードバンクの動態を追跡。シードバンク密度は場所間での違いは大きいが年変動は小さい。乾燥地ではshrubが種子集積を促進、湿潤地でのshrubは一年生種の多様性を低下させる。乾燥地では種子の最適条件での発芽率が高く、時間的分散が卓越しているらしい。

中国のLiuさん。内モンゴルの砂丘における土壌シードバンク。安定性の異なる砂丘のそれぞれの、Dune slack (erosion zone)と、Middle windward(erosion and burial zone), Upper windward(Burial zone)で土壌採取。意外にタネあり。

オーストラリアの学生Gujaさん。オーストラリア西海岸の13種の海浜植物を対象に海流散布の可能性。種子の海水への浮遊期間と生存の分析。50%以上の種子が2週間以上浮遊していた種は7種あり、そのうち、浮遊期間に発芽率を失うものは1種のみ。長いものでは70日以上浮遊して発芽率を維持していたものもあった(木質の果実を持つものは長い)。発芽における塩分耐性は様々で、浮遊特性との関連性は薄い(生育適地と関連だろう)。

ブラジルのSilveriaさん、中国のWangさん、スペインのFernandez-Pascualさん、様々な植物種・集団の種子をあつめて、同一条件下の発芽率や発芽速度に対する生育場所やその環境条件、系統群などの効果を検討した研究。しかし、発芽実験の条件が種(集団)ごとの最適条件である保証はなく、デザインに問題があるのでは。むしろ最適条件をきちんと明らかにして、その違いに影響する要因を分析しなければならないのでは。

トロント大学のPeter Katonenさん。いろいろな条件・植物で、fungicide ('Capton') vs. water (control) の条件で種子を埋め(シードバッグ実験)、種子生存の比較研究を展開している。森林のギャップは林床に比べて種子が菌病で死亡。ツガ林内のカエデ林内では、ツガ種子はツガ林内において有意に菌病で死亡(Janzen-Connel 仮説に一致)。倒木上は土壌上に比べて有意に菌病にかかりにくいことなど。面白いデータがたくさん。

Becksteadさん。Cheatgrass (Bromus tectrum)火事後に侵入し、優占する外来一年生。この種子に感染する病原菌(ジェレラリストPyenophora semeniperda)に対する火事の影響。温度では菌の生存可能温度と種子の生存可能温度に大差はない(160℃くらい)。特にCheatgrassが火事によって病気にかかりにくくなるわけではない。

Ken Thomson。マメ科などの硬い種皮の適応的意義は、これまで休眠・発芽特性との関係でのみ論じられてきたが、種子捕食者とも関係するのではないか。カラスノエンドウとハリエンジュの種子とハムスターを用いた実験。マメ科のそれぞれの種子の硬種皮/吸水して柔らかくなったもののそれぞれを、シャーレに入れた砂利の表面上/地中のそれぞれに埋め、ハムスターによる捕食を調べた。砂利の上に置いた処理はどのような条件でもすぐに食べられたが、砂利に埋めた種子は吸水した種子のみが掘り出された。吸水し、種皮が柔らかくなることで何らかの揮発性物質が発生しているらしい。でも、これ自体は昔から言われていたことのような。

チェコの農業試験場の研究員Stanislava Koprdovaさん。節足動物による雑草種子捕食の調査。いろいろなサイズのダンゴムシと雑草種子の組みあわせで捕食可能性を実験している。節足動物による種子捕食はとても盛んで、たとえばArmadillidium vulgareは、ナズナやスズメノカタビラの種子をリターといっしょにいれても積極的に食べる。

6月24日 種子の保全と自然再生

ホノルル大学のWeisenbergerさん。絶滅危惧種の種子の系外保存。このような種子保存プロジェクトは世界各地で始まっている。遺伝子保存のための公的プロジェクトだけでなく、植生再生のニーズから、野生植物の種子採集・保存・播種(種苗化)産業化している。このことは、mid-conference fieldtrip での経験も含めて、今回いろいろ考えさせられた。

Kew植物園のJohn Dickieさん。Kewの種子保存プロジェクトでは、24000種以上の種子を集めているが、約2割の種で発芽条件についての情報が全くない。実験では採集場所・採集時期(散布時期にほぼ対応)と、気候情報(WorldClim)www.worldclim.orgから「あたり」をつけるとのこと。この成果は基礎科学としても面白そうだ。

オーストラリアのKings Park and Botanic GardenのLucy Commanderさん。オーストラリアでは鉱山跡地などを中心に65-876haと様々な規模の植生再生計画がある。野生植物の緑化のためにかなりのコストが掛けられている7kg/ha, 200-3500ドル/kg。340,000ドル(2010)。今後種子にかかるコストが莫大になる。効率のよい種子発芽・再生のため、様々な野生植物の休眠発芽特性の解析が進められている。

2010年6月19日土曜日

アサザ巡検メモ(鳩崎・麻生・大船津・爪木)

(調査メモはふつう非公開で作成していますが、アサザの現状は関心をお持ちの方も多いので、ブログに書くことにしました。)

6月17日、国土交通省霞ヶ浦河川事務所とコンサル会社の方々とともに、今年のアサザの様子を見に行った。場所は、鳩崎、麻生、大船津、爪木の4箇所。

全体に、私自身が調査していた3-4年前に比べて占有面積が小さく、残存している場所でも葉はまばらで、「活性が低い」様子だった。全体に共通して意識しておくべきことは、今年は春の日照が少なく気温が低かったため、アサザの生育には厳しい年であるということである。とはいえ、多くの場所では昨年も衰退していたので、今年がたまたま悪い年だったとは考えるべきではないだろう。 ただ、衰退要因はたいてい複合的なため、気象条件が悪い年は、他の要因の影響が通常よりも顕著にあらわれることが考えられる。

鳩崎。1996年まで種子生産がもっとも盛んな個体群が存在していたが、その後消失、「実生のレスキュー」の活動で復活しかかっていた場所である(保全活動の詳細は、高川ほか2009保全生態学研究14: 109-117)。アサザのパッチは上流側の石積み突堤付近にわずかに残るのみだった。残存している個体の様子をよくみると、葉身が失われ葉柄のみが残っているものが多くみられた。もしかすると、食害も個体群衰退の原因となっているのかもしれない。このあたりはコブハクチョウも多いと聞く。根や地下茎は健全な様子で、黒変・壊死(底質が過度に貧酸素になると生じやすい)は目立たなかった。

鳩崎の展葉範囲は極めて小規模になってしまっていたが、ヨシ原では実生を多く見ることができた。また、昨年発見したヨシ原内の陸生型の定着個体も、まだかなりの数が残されていた。陸生型の定着個体は、サイズからすると2-3年目の印象だが、もしかすると切れ藻が打ち上げられて定着したものかもしれない。この点は、遺伝解析が重要だ。個体群の保全のためには、これらの実生個体(それぞれが別のジェネット)を定着させ、水面に展葉できる状態に成長させることが特に重要である。

麻生。小野川の河口部の生育地(鳩崎・古渡)が衰退・消滅したのちの霞ヶ浦では、もっともジェネット数が多く、現在では唯一、両花型の個体が生育している場所である。展葉面積は過去と遜色がない印象だったが、全体に葉が小さく、黄色い葉が多かった。葉が小さいのは今年の気象条件が影響しているのかもしれない。黄色い葉については、ほとんどの場合、葉柄がついた状態で茎からは切れているものだった。何が切ったのだろうか。ザリガニか、釣り人か。この日の調査中もアサザ群落の中で釣りをしている人がいた。現在の霞ヶ浦では、アサザが生育している場所は魚がよく集まっているので、釣りのポイントになる。それは良いのだが、釣り糸が絡まるのを避けるため、アサザを刈り取ったりする人がいるらしい。地下茎を掘り上げてみたが、根や芽が黒変・壊死している様子はなかった。

大船津。かつて比較的広面積に展葉がみられたが(ただし1ジェネット)、消失しかかったため、いったん系外に移植し、湖岸の修復事業後に再導入した場所。再導入後は良好に成長したが、その後、再び大幅に衰退した。現在残っているのも、昨年あたりに再々導入されたものかもしれない。一部で生育が確認されたが、昨年か今年に移植されたものかもしれない。ここでも、鳩崎と同様に葉身のない葉柄が認められた。

爪木。以前から底質が砂~細礫質であることが特徴の場所だが、その様子は今年も変わらなかった。アサザは、葉が極めて疎らになっていた。葉身が失われている様子はここでも認められた。天候のために活性が低いことに加え、食害もあるのかもしれない。地下茎・根は健全な様子だった。

他のアサザ自生地はまた別の機会(7月上旬)に調査する予定だが、とりあえず、ここまでのところで感じたことをメモしておく。

個体群保全のためにはジェネット数の維持がもっとも重要である。個体群の現状把握では、遺伝的マーカーを用いたジェネット数の把握が不可欠と言ってもよい。霞ヶ浦のアサザはジェネット数が極端に減ってしまっているので、個体群維持のためには実生定着の促進を図ることがもっとも重要だ。しかし、現在の霞ヶ浦の不自然な水位管理条件下では、実生定着ができないことがわかっている。(その理由についてはNishihiro &al. 2009 Biological Conservation 142:1906-1912などで述べている。近日中にウェブページにも解説を載せる予定。)高川ほか2009で紹介した「実生のレスキュー」のような人為的措置によってでも、実生からの個体を増やすことが重要である。とはいえ、定着後の「親個体」も軒並み衰退しているので、湖内に導入しても安定的に維持されない可能性が高い。現在、実生が認められる鳩崎地区では、実生周辺のヨシの刈り取りなどにより、陸生型でも良いから個体を維持するとともに、一部を系外に移植して育成することが有効と考えられる。

定着後の親個体(浮葉をつけているステージ)の展葉面積や葉の密度も、各ジェネットの存続性を通して個体群の存続性に影響する。したがって今年確認されたような展葉面積・密度の低下の原因を明らかにし、それが年変動のようなものではなく一方向的な衰退を招くようなものであれば、何らかの措置を講じるべきである。詳しくは今後の調査結果を待つべきだが、今のところ得られている情報と今回の巡検の所見を総合すると、アサザの親個体の衰退は水質や底質の悪化による生理的なダメージや、水位管理による影響よりも、物理的なダメージの影響が強い可能性が高い。もちろん要因は複合的なため、今年は気象条件が不適だったことで、食害者等による物理的なダメージがより顕著に影響している可能性がある。今後の環境調査では、水質・底質の調査だけでなく、食害者の調査(トラップによるアメリカザリガニの調査、観察・撮影による鳥類・釣り人の調査、ソウギョなどの植食性の魚類の調査)を行うことが望まれる。

2010年6月15日火曜日

「はやぶさ」のニュースに思う

「はやぶさ」がこんなに話題になるのはその物語性ゆえだろう。天文学的な価値とは無関係に「苦労しながら長旅をした」物語が人を惹きつけている。

ある地域から生物が消えることを、自然誌の知識がある人がとても悲しく思うのは、物語を感じるからではないだろうか。生態系サービスとか機能的役割とかは無関係に、偶然と必然が作用する進化や生物間相互作用の歴史を通して「この場所に生きることになった」生物の物語に心が動かされる。

そのような物語を感じる「自然誌力」を持った人が増えれば、生物多様性の議論も変わってくるのではないだろうか。

2010年6月13日日曜日

田植え

矢野っちにお誘いいただき、家族4人で石岡に田植えに行ってきました。
チサトはなかなか良い働きをしました。サキはキツネノボタンあつめを楽しみました。
帰りにドジョウをとって帰り、飼い始めました。












2010年6月9日水曜日

[本]生物多様性 入門

岩波ブックレット「<生物多様性>入門」鷲谷いづみ著を読了。60ページのブックレットなので昨日の帰宅電車と今日の通勤電車で読み終わってしまった。

生物多様性とは何か・なぜ守るのか・何が問題なのか、の概要を知るうえで、広くお薦めできる一冊だと思う。知っておくべき重要な点が広くカバーされている。教養の授業や市民講座などのテキストに最適だろう。非専門家向けに書かれているが、GBO3での総括の概要や生物多様性基本法など、最新のトピクスも入っていて、「知っている人」の情報整理にも役立つ。

生物多様性の価値を生態系サービスの面から説明する本は他にも出てきているが、この本は適応進化を通して得られた「情報」の価値が強調されているのが特徴である。生物の絶滅は膨大な時間をかけて得られた「戦略」情報の喪失を意味する、という視点は、「生態系サービス」の中に入れられなくはないが、これまであまり強調されてこなかったのではないか。

テキスト的な性格を意識してか、全体としては標準的な内容が無難に書かれている印象だが、チクリと一刺しした部分も。「昨今、地球温暖化や外来種問題に関して、必ずしも十分な専門的知識をもたない「専門家」の危機の否定・軽視の発言がもてはやされる傾向がある。人々がそれらに同調しがちなのは、まひした心に、それらが心地よく響くからだろう。」以上、抜粋。とても重要な指摘だと思う。気候変動の問題でも標準的な解説書よりも否定的な本の方がよく売れるという。様々な見解が発表されるのはよいことだが、「内容が重くて辛い」「理屈を追うのが面倒」という心理のせいで科学的で丁寧な解説が疎まれ、非科学的・短絡的な主張が跋扈するのは危険なことだ。

2010年6月8日火曜日

6月の三方湖

6月7日は三方湖のヒシ調査。
ヒシは大半が水面まで達して展葉していた。鋤簾作業は難しかったが、予定通りサンプル採集ができた。

船での移動中に下を向いて鉛筆を削っていたら、頬に強い衝撃が。さいしょ誰かに殴られたかと思った。ジャンプした体長30cmほどの大きなボラがぶつかったのだった。ほんとうにびっくり。でもラッキーな感じ。

ヒシの果実食害や病害がけっこう多いように感じた。蔓延っているとはいっても、在来種は地域の様々な生物と相互作用を維持しているということか。

サンプル量が多いので今週はその処理に追われることになる。さらに今週は授業(実習データ解析2コマ)はあるし、国交省との打ち合わせはあるし、金曜日は午前に霞ヶ浦で野取材協力、午後は霞ヶ浦研究会での発表があるので、エライことになりそう。

久々の休日

6月6日は久々の休日なので、子ども二人を自転車の前後に乗せて市内の田んぼ、公園、鳥の博物館をめぐって一日中遊んだ。

去年から、湖岸段丘の斜面林が残されていた場所が伐採され、階段が設置されていた場所が気になっていたので行ってみたら、都市公園的な整備がされていた。林が残っていれば花を摘んだりドングリを拾ったりして遊べるのに、、、まばらな樹木と芝生(低木や下草は一切なし)の景観の方が好まれるのだろうか。手賀沼のまわりの林が減ってしまったこと(湧水にも影響するだろう)、このような景観が善しとされる現実、にとても残念な気持ちになった。
鳥の博物館の展示や紙工作は楽しくて良かったけど。

夕飯を家族と一緒に食べ、翌日の三方湖調査にむけて夜7時に家を出発。
敦賀に11時過ぎに着いた。さいきん、どうしてもお腹がすいてしまって一日4食の日が続いている。気をつけた方が良いとは思うのだが、目が回ったり足がもつれたりするのでしかたがない。

2010年6月5日土曜日

小貝川実習

先週(5月30日)の鬼怒川での実習に引き続き、小貝川での「保全生態学実習」。河川の中流域と下流域の地形や生態系のちがい、河畔林や三日月湖によるβ生物多様性について勉強してもらう。光の測定も経験してもらったが、あまりに天気が良くて、データはかなりあやしい。水曜・木曜のデータ解析の時間にはそのあたりを丁寧に説明しなければ。

6月の日高

6月2日の夜に日高入りし、3日・4日はいつものサクラソウ自生地の植生管理。
周辺は外来種の供給源だらけだが、丁寧に選択的に除去をしていると在来種が優占し絶滅危惧種も多い植生が維持できる。うちの師匠が10年くらい前から続けているが、その効果ははじめて見た人でもよくわかるようになってきた。

外来植物の除去だけでなく、α多様性を高めるためにツル植物なども適宜抑制。植物生態学の実証実験という感じで、私も毎年1,2回手伝っているが、なかなか面白い。

地域の山林は牧場開発や道路建設でかなり失われてしまっているので、潜在的な生物相(γ多様性)の維持拠点として重要な役割をはたしているように思う。このような生物相維持拠点が各市町村くらいの単位であったらいいのに。植生管理は植物が分かる人数名を「緑の雇用」のような感じでお願いできるといい。

2010年5月28日金曜日

今日は石岡

ヒシの実験の準備と実習の道具揃えのため石岡へ。力の使い方を間違えて、腕の筋をちょっと痛めてしまった。その後、八郷のNさん宅に行き、霞ヶ浦用水の問題についてお話しする。夕方、車で大学に行き、実習の道具を下ろし、明日の大学院ガイダンスの準備をし、Nさんからいただいた野菜を知り合いに配り、夜遅く帰宅。

明日は大学院入試ガイダンス、明後日は鬼怒川での実習。いろいろなことを忘れそうだから、メモ代わりにブログ。これまでの内容はあとで時間ができたら追記します。

鬼怒川と小貝川

5月27日は実習の準備のために鬼怒川と小貝川へ。
三方湖滞在中に経験した嵐は、関東にもだいぶ雨を降らせたようで、利根川水系は本流を含めてどこも増水していた。完全に冠水していたため、小貝川ではタチスミレの自生地には立ち入ることもできず。

鬼怒川はカワラニガナやハマエンドウがよく咲いていた。カナビキソウなんかも。
いつも市民の方とシナダレスズメガヤの駆除をしている場所は、ちょっと安定しすぎて、河原植物の生育には適さない幹事になってきている。そろそろ、重機を使ってでも攪乱をした方がよさそう。

5月の三方湖

5月23日は三方湖で、漁師の方や農家の方といっしょに水田での魚類産卵や生き物調査、という行事の予定だったが、嵐のため、急遽、室内での勉強会と交流会に変更を余儀なくされた。野外での議論ができなかったのが残念だが、懇談の時間が長くとれて良かった。行事の最中、あまりの強風で窓ガラスが割れた車が2台。

本当は24日に湖でのヒシ調査の予定だったが、嵐で断念。

24日はさすがに疲れて休暇をいただく。昼間はだらだらと家で過ごし、夜突然元気になり、8時に子供らを寝かしつけるや、渋谷JZ Bratに9時半開演の山中千尋さんのライブを聴きに走る。睡眠時間を削ってまで・・・と妻にあきれられたが、その価値は十分にあった。

5月の豊岡

5月21日と22日は、学術会議のシンポジウムのお手伝いと秋の実習に向けた予備調査のため兵庫県豊岡市へ。本の中でしか知らなかった先生方といろいろお話でき、ちょっと興奮した。22日の晩に敦賀に移動。

前日の5月20日は大学からの帰りに荷物を電車に置き忘れ(その後、取手駅で回収)、5月21日は財布を家に置き忘れて電車に乗り(suicaで乗れてしまうんですもの)東京で引き返すなど、忘れ物がひどくなり、ちょっとヤバイかなと感じる。

実習ガイダンス

5月19日には学部必修の「保全生態学実習」のガイダンス。「電車代がかかってしまいますが・・・」と言った瞬間に舌打ちした学生あり。とても傷つく。でもそういう本音は理解しておいた方がよい。

5月の一関

5月16日は「久保川イーハトーブ自然再生協議会」のため一関へ。翌17日は植生調査。

イングランドの湿地再生の見学

5月8日から15日までイギリス訪問。この話はいずれまた。

2010年4月28日水曜日

4月末-三方湖

4月28日は定例の三方湖のヒシ調査。調査当日は穏やかな凪でしたが、前日のひどい嵐のせいで底泥がまきあがり、水はとても濁っていました。前日入りしたおかげで、荒れる三方湖をみることができました。


荒れる三方湖(4月27日)。


濁った三方湖(4月28日)。

ヒシのフェノロジーはこんな感じ。

2010年4月20日火曜日

4月の一関

ニホンミツバチの巣箱を仕掛けに、はじめて早春に一関を訪問しました。
しばらく管理が放棄されているという雑木林でもカタクリ、キクザキイチゲ、スミレサイシンが林床に咲き誇り、この地域の自然の豊かさが感じられます。これから間伐・笹刈り・落ち葉掻きなどの手入れが入ることで、さらに多様性はますでしょう。



ほんの数十年前まで、日本の広い範囲でこのような春の景色は「ふつう」のものだったんでしょうね。なんとか残しておきたいものです。


アズマギクも咲き始めていました。


巣箱は無事に設置。時間ができたので、自鏡山のブナ林を散策して帰りました。

2010年4月18日日曜日

雪の鬼怒川

朝からみぞれだったが、うじいえ自然に親しむ会の方々との活動の予定だったので鬼怒川へ。

雪化粧した礫河原。水面上ではツバメが盛んに採餌していた。カワゲラでも食べているのだろうか。


カワラヨモギ。日射除けの綿毛が防寒着に見える。


カワラノギク。大丈夫だろうか。少なくとも実生にはかなりのダメージだろう。4月中旬の雪は。

2010年4月11日日曜日

2010年4月10日土曜日

植菌

家族総出で、しいたけホダ木9本作成。

真剣にコマ菌を打ち込むチサト(4歳)。


打ち忘れの穴がないか探すサキ(2歳)。

2010年4月9日金曜日

道具好き


Wくん、Iさんと浮島湿原の測量に。
測量初体験の二人に原理や道具の使い方を説明したが、Iさんに「西廣さんは本当に『道具好き』ですよね」と言われた。たしかに私は工具や測量器具が大好きで、オートレベルなんかもう最高。スタッフの目盛も、慣れると本当によくできていることがわかる。ほれぼれして、使っていることが嬉しくなる。パソコンや電子機器ではどうしてもそんな気持ちになれないのが不思議なところだ。

2010年4月6日火曜日

きょうの夕刊

一関での調査でお世話になっている千坂住職が朝日新聞夕刊の「人脈記」に。
テーマが「弔い」になってからいつかは登場するのではないかと思っていた。ラストを飾るのと思っていのだが意外に早く登場。ただ、ちょっと表面的な説明のように感じられ、その点では数ヶ月前の文芸春秋の記事の方が一関の樹木葬の理念がよく伝わるものだった。

人脈記はいつも楽しみにしていて、「地球防衛家のヒトビト」のためだけでも朝日の夕刊は読む価値があると思う。

2010年4月4日日曜日

4.5m鋤簾

4月2日は三方湖でヒシ調査。

底質中のヒシ果実を採集するために柄の棒を継ぎ足してつくった超ロング鋤簾。
漁師さんにも笑われた。

2010年3月28日日曜日

モニ1000とシイタケの日

モニタリングサイト1000の調査で霞ヶ浦・浮島湿原へ。もうノウルシが咲いていました。小貝川より少し早いみたい。

午後は石岡に行きTYさんからシイタケの原木をたんまりいただき、ついでに菌の調達まで頼んでしまいました。原木を車に積み込みながら、中学生時代「しいたけ委員」だったことを思い出しました。私が卒業した東庄中学校では1年生は花卉(菊栽培)、2年生は畑で芋や野菜の栽培、3年生は椎茸栽培をしていたのです。しいたけ委員会は放課後遅くまで残り、菌の植え付けをしたり、原木の積み上げをしたりしました。菌を植え付けた上から塗るための蝋を鍋で煮溶かしていたっけ。今でもシイタケの原木をみるとパラフィンのにおいを思い出すことがあります。

2010年3月27日土曜日

タネの見分け

自宅で印旛沼湖底から採取した種子サンプル処理。オニビシの種子数をちーといっしょに数えた。途中でちーが「あれ?これ違うねー」というので見てみると、オニビシのサンプル中にヒシの種子が混ざっていた。お前はすごいな!

うちの子はタネが好きで、それは母親の影響だと思う。

妻の種子同定能力には本当に驚く。先日も、これはわからないだろうと思って研究室で食べたバンレイシのタネを持ち帰ってみせたら、一瞬で「チェリモヤだ。バンレイシでしょ。」だって。知り合いの顔はすぐ忘れるのに一度見たタネは忘れないようだ。

2010年3月26日金曜日

保全生態学研究会の解散

生態学会東京大会の一連の行事が終わった。

初日の委員会から、最終日の自分が企画担当者を務めた公開講演会まで気が抜けない一週間だった。いろいろなことがあった今回の大会だったが、自分にとって最大のできごとは、20日午前に行われた保全生態学研究会の解散イベント「保全生態学の技法」自由集会だった。じつは午後の公開講演会の準備のため私自身はこの集会に参加できなかったのだが、保全生態学研究会が解散したという出来事は、自分にはとても大きなことなので。

「保全生態学の和文の学術雑誌をつくろうと思うんだけど、手伝ってくれますか?」修士論文が一段落した1995年度末に、指導教員の鷲谷先生に声をかけられたのが始まりだった。その少し前に「保全生態学入門」の草稿を読ませてもらい、先生の並々ならぬ「決意」を感じていたのだが、ついに動いたんだな、と思ったのを覚えている。

「保全生態学研究」の発行を主な活動内容とする「保全生態学研究会」は1996年4月に結成された。私はずっと事務局として名簿の管理などの庶務や雑誌の編集を手伝ってきた。一つ後輩のS.A.さんと夜中まで作業をしたことを昨日のように思い出す。はじめは小規模なサークル活動だった研究会は、その後急速にメンバーが増え、発足から6年後には500人に達した。そして、少なくとも生態学会くらいの範囲では「市民権」を得た2003年に、「保全生態学研究」の発行権を日本生態学会に委譲した。

それでも研究会は、生態学会での自由集会の開催などの活動を続け、保全生態学の新しい方向性を提案してきた。一方、生態学会に発行主体が移った「保全生態学研究」は、松田先生、湯本先生、角野先生という名編集長のおかげで、学会の第二和文誌として知名度がどんどん上がり、生態学会員の増加にも貢献するようになった。投稿数も増え、表紙もきれいなカラー写真になり、魅力的な雑誌に成長したと思う。同時に、当初は「あやしまれて」いた保全生態学という研究アプローチは、生態学会の中の主流の一つとなった。これは昨今の大会の一般講演の傾向を見てもあきらかである。

私が学生の頃、2つ後輩のC.M.さんが保全を目的としたテーマで博士論文を書きたい、と言い出した時に、周囲の先生方から、それでは学位審査が通らないから保全の研究は研究者として自立してからにすべき、と言われていた。それも今は昔である。

この段階に来てようやく、鷲谷先生のつくった「保全生態学研究会」は、日本における保全生態学の紹介と普及という当初の役割を終えたと感じるようになった。もうこの会がなくても、日本から保全生態学の火が消えることはない。

しかし保全生態学研究会は、まだ2003年までに会員の皆さまからお預かりした会費をもっていたので、簡単に「おしまい」にはできない。なんとかこの会費を、保全生態学研究会の設立趣旨にかなう使途で使わなければいけない。いろいろと議論したが、最終的に選んだのは、「保全生態学の実用書を作成し、会員の方々に無料配布する」というものだった。こうして作られたのが「保全生態学の技法:調査・研究・実践マニュアル」である。私は編者・分担執筆者としてこの本の作成に関わることができた。

この本のあとがきには次のように書いた。
「従来の生態学の立場から「保全」に手を広げた世代を第一世代とすれば、本書の分担執筆者の多くは、この分野を最初から志して学問の世界に飛び込んだ「保全第二世代」ともよべる気鋭の若手研究者である。「現場に役立つ研究を進める」使命感をもち、最先端の知見・技術を日々貪欲に収集し、自ら新たな挑戦を続けている執筆者らの「現時点での最新のまとめ」である本書が、保全の研究者や実践者にとって実用的な手引きとなると同時に、これから保全生態学を目指す学生・研究者にこの分野の魅力と価値を感じてもらうきっかけとなれば幸いである。」
そうなったら、ほんとうにうれしい。

これからまた、少しずつ進もうと思う。

2010年2月25日木曜日

国交省への意見提出

1)幅広い治水対策案の具体的提案
「自然と共生する総合的治水対策」
 治水・利水・環境に総合的に寄与する新しい治水対策案として「氾濫原湿地の再生」を挙げたい。河川や湖沼周辺の氾濫原湿地は、一時的な貯留による下流への流量低減機能(治水効果)、湿地生態系による水質浄化機能(利水効果)、多くの絶滅危惧種を含む氾濫原依存種のハビタット維持機能(生物多様性保全効果)、さらにレクリエーション効果や教育・学習効果をあわせもつ。氾濫原湿地は、農地や宅地の確保を重視する社会情勢を背景として全国の河川・湖沼から急速に失われたが、人口減少がはじまるとともに集約的土地利用技術が進んだ現代であれば、その再生の機は熟しているものと考えられる。
 氾濫原再生は、多くが農地・宅地に利用されている堤内地だけでなく、堤外地でも効果的である。近年では、堤外地に自然的立地が残されている場所でも、水位や冠水頻度の低下により乾燥化・安定化し、侵略的外来生物が優占するようになり、生物多様性が急速に低下している(たとえば渡良瀬遊水地の乾燥化や鬼怒川中流域における河岸の高水敷化)。そのような場所では、地盤の掘り下げなどによる氾濫原再生が、治水・利水・環境を鼎立させる効果をもつ。
 今後に予測されている気候変動に鑑みると、ダムや堤防で溢水を完全に防ぐのは莫大なコストをかけても困難であると思われる。その費用を(一部でも)湿地再生事業・農地補償・移転補償に充てれば、治水・利水・環境のすべてに寄与するwin-win事業が可能になるだろう。

2)新たな評価軸の具体的提案について
「科学的なコスト―ベネフィット評価に向けて」
 これからの河川事業は、治水・利水・環境のいずれかに特化するのではなく、すべてを視野に入れた総合的なものとすべきである。そのためには、ある管理施策が治水・利水・環境のそれぞれにもたらす経済的、社会的、ならびに環境上のメリットとコストを、事前に科学的に予測し、広く利害関係者に公開し、合意形成に基づいて決定し、順応的に進める必要がある。そのための評価軸は複数必要であり、実践を通してその有効性を科学的に検証し、高度化させる必要がある。短期的には効果があっても長期的にはマイナスになる場合もあるため、評価の時間スケールも重要である。
 生物多様性や生態系への効果の評価は、治水(被害軽減効果など)や利水(水量・水質など)と比べて不確実性が高い。しかし、近年では生物群集の評価指標、指標種の科学的選定手法とその個体群評価指標、生態系機能に関する指標の開発研究が進み、されに、それらのモニタリング技術の高度化研究も急速に進んでおり、河川管理の現場での活用が可能となっている。

2010年1月27日水曜日

国交省の意見募集

何とか時間をつくって書いてみる予定。忘れないように貼っておきましょう。
今後の治水対策のあり方に関する意見募集について(お知らせ)

D論審査会

浮島湿原(妙岐の鼻)で水文・水質動態を研究したNさんのD論公聴会。
私たちが植物の多様性の面から注目している場所が、水質・水文の面から特別な場所であることが明確に示され、本当に感動した。湿原内で絶滅危惧種が集中分布する場所は、川や湖の水の影響を受けにくく、雨水に近い水質の湿原が維持されやすいような地形的・水文学的条件をもっていることがはっきりした。
物理学と生態学というまったく別のアプローチで研究をしても、真実は一つ、ということか。

物理現象は生態現象よりも予測能力において比べ物にならないほど優れている。水質や水位の変化が生物に及ぼす影響を予測するには、優れた物理学的モデルと組み合わせることが有効だと思った。

2010年1月24日日曜日

小貝川と菅生沼の野焼き

今年もフィールドワークは野焼きで幕開け。23日は小貝川、24日は菅生沼の野焼きに家族全員で参加。

2週間くらい雨が降っていなかったので草がとても乾いていて、どちらもすばらしい燃え方だった。小貝川は毎年燃え残る窪地まで十分焼けたし、悲願(?)だったタチスミレ生育地にも火が入れられた。菅生沼も大成功。どちらも作業に夢中でほとんど写真を撮れなかったのが残念だったが、幸先の良いスタートがきれた。