今日は霞ヶ浦の湖岸植生再生事業地でフロラ調査をした。
2002年に国土交通省による工事が終了し、それ以降、有志の市民の方々といっしょに植生調査を続けてきた場所だ。市民参加型調査をはじめて5年になるが、ほぼ皆勤賞で参加してくださっている方もいれば、今年初めて参加された方も。
霞ヶ浦の自然・水辺の植物・自然再生など、いくつかのちょっと異なる視点から興味をもってくれた方々と自由に話をしながら植物を見て回る。その後、それぞれのノートを統合してデータを整理する。単純な作業だが、植物好き・生き物好きの方々といっしょに歩きながら、またお昼を食べながら交わすちょっとした会話がとても楽しく、そこをフィールドに研究をする上での励みにもなる。今年は2日ある調査のうちの1日は、国土交通省の課長さんも参加してくれた。参加した方々も、普段はきけない話が聞けたのではないだろうか。
来年からは、再生された湖岸だけでなく霞ヶ浦やその周辺に残された良い湿地を見に行くような観察会・調査も考えたい。自分がそのときに特に面白いと感じている場所・テーマの観察会をするのは、異なる視点からの意見・反応が聞けてとてもありがたい。また、参加してくれた方にもホットな話題がきけるというメリットがあるのではないかと思っている。
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植物学会での講演、学生や自分の研究のための野外調査、早稲田大での後期講義開始、筑波実験植物園での講演、北海道への出張、霞ヶ浦の自然再生事業地での市民参加型植生調査と、前のめりになって予定をこなすような慌しい状態が、ようやく終息した。
今月後半は書き物重視で行こう。締め切りのあるもの、書きかけのものを一通り片付けて、来月は植物学会での議論が記憶にのこっているうちにレッドリスト評価についての検討をいっきにまとめて、関係者にみてもらえるものを作りたい。