あまり深く考えずに書き始めたブログですが、気がつけば開始してから一年以上が経過していました。
それほど頻繁には書いていませんが、三日坊主暦30年の私にしては長く続いていると思います。自分に近い興味をもっている人への情報提供、自分のための備忘録、息抜き(←最近は主にこれ)etc.など、いろいろな意図で書いていますが、書き始めようと思ったときに、一つだけ決めたことがあります。
それは同業者(研究者)の仕事内容や主張に対する批判は書かないということです。研究者どうしの批判や議論は、論文や学会といった科学の場でやるべきです。それらの場はpeer reviewや同業者の監視など、一応(?)公平な議論ができる仕組みが確保されています。手続きとマナーを理解していれば、たとえ「目上」の人であっても批判することができ、その妥当性について第三者がコメントすることもできます。そのような仕組みがあることが、この業界の良いところだと思っています。
以前、自分の考えに基づいてやった仕事について、科学の場ではないところで批判されたことがあり、ずいぶんと悔しい思いをしました。それは、批判されたことそのものによる悔しさではなく、反論の場がないことの悔しさでした。論文や学会誌の意見文として掲載されたものであれば、ルールに基づいて反論ができます。でもそうでない手段による批判に反論するのは難しいです。「落書き」を引用して反論することはできないからです。といって、こちらも科学以外の場で反論しようとすると、泥仕合や子供の喧嘩じみたやりとりになってしまいます。匿名が可能な掲示板で消耗的な議論(?)をしたこともあり、だいぶ懲りました。
そんなわけで、「なんだかなぁ」と思うような同業者の仕事や主張についても、ブログには書かないようにしています。