2013年9月26日木曜日

全国の「湖沼モニタリング人」の集会

きょうは国立環境研究所+全国20道県の環境研究所による、「湖沼の生物多様性・生態系評価のための情報ネットワーク構築 全体会議」に参加しました。水質のモニタリングは定型的・組織的に行われていますが、生物を対象にした湖沼モニタリングはほとんど行われておらず、環境省モニタリングサイト1000も、湖沼は4つしか行われていません。

今後の組織的なモニタリングやデータの共有のため、具体的な調査方法の相談をしました。私は水草調査のマニュアル案をお配りし、達古武沼で水草の採集と標本作製の概要を実演しました。まずは「この指とまれ」で、できる地域で始めてもらい、意見をもらいながら、より広く長期的に実施できる調査方法をつくっていきたいと思います。


全国各地で湖沼モニタリングをしている方々の事例紹介は、とても勉強になりました。湖はそれぞれ個性がありますが、生じている問題には共通性があります。ここ数年、いろいろな湖をみる機会に恵まれているので、色々な方の発表を実感を伴って聴くことができました。

2013年9月23日月曜日

モニ1000霞ヶ浦

きょうは環境省モニタリングサイト1000で霞ヶ浦へ。
決められている調査内容は見直したほうが良いと思うところ多々ですが、とても大事に思っている湿地に年に何度も通う機会として、けっこうありがたい。今回も、この植物がちゃんと開花・結実しているのを確認できて、安心しました。

草原のサンクチュアリ

先日、許可をいただいて海上自衛隊下総航空基地の敷地内で調査をさせていただきました。かつて北総に広がっていた「牧」(放牧地)のイメージに重なる、とてもよい草地でした。千葉県ではかなり危なくなっている(絶滅の惧れがある)のではないかと思っているヒロハノカワラサイコもたくさん見つかり、少し安心しました。写真はオミナエシとマキエハギです。

周辺で宅地開発が進む中、自衛隊の基地が草原の植物や昆虫の避難場所になってきたようです。除草剤を使わず、適当な頻度で草刈りが継続されてきたことなど、いくつかの幸運があったのでしょう。

隣接する地域では千葉ニュータウン開発が一段落し、これから「空き地」の管理が議論されるようになります。うまく管理すれば、このような避難場所から昆虫やタネがフェンスを越え、豊かな自然を蘇らせてくれるかもしれません。