2009年1月22日木曜日

谷中村滅亡史


いつか読まなければ、と思って入手していた本。少し読んでは、一文一文のあまりの「重さ」にページがめくれなくなっていた本で、長らく本棚に並んでいたが、今年から渡良瀬遊水地にも少しずつ関わろうと思った機会に、最後まで読んだ。

渡良瀬遊水地は関東平野に氾濫原の自然を大規模に再生できる唯一の場所だと思う。

企業と国によって奪われた谷中村は元にはもどれない。しかし谷中村とともにあった赤麻沼とその周辺の沼沢地の自然は、もう一度蘇らせることができるのではないか。それは谷中村が滅亡した頃には意識されていなかった「生物多様性の保全」という世界的な目標にとって、特別な価値のあることだ。谷中村が存在した場所にそのような新しい価値を見出して再生させるという考え。田中翁が聞いたらどう言うだろうか。