4月6-8日研究室のI君Y君と、今年から新しいお仕事をはじめる豊岡に行ってきた。
放棄水田に防鹿・防猪柵を設置するためだ。シカはあちこちで増えて問題になっていて、管理も検討されている。そのときシカによる「被害」だけでなく、シカが現代の生態系の中で果たしている役割をちゃんと評価しておかないと、偏った議論になる。
ここのフィールドでは、シカがヨシみたいな大型植物を採餌したり、土壌攪乱をしたりすることによって、攪乱依存生物のハビタットを作っているという仮説を検証する。
シカのことを考えるといつもヒシ・オニビシを思い出す。どちらも在来生物で、それを利用する文化も存在する(消えかかっているけれども)。でも最近の人間活動の変化によって増加し、邪魔者扱いされることが多い。このような生き物の生態系の中での役割を知っておきたい、と思う。
柵の設置はとんでもない重労働だった。地元の方(一日中手伝ってくれた方も!)、豊岡市役所の方のお手伝い、初日の業者さんによる指導がなかったら3日間で5基の設置は不可能だった。
今後の目安として:作業をよく把握した3人がフル回転で作業をして5×5mの防鹿・防猪柵を設置するのに3時間。
ハリガネの緊張の仕方、湿地での杭の打ち方、etc. また一つ土木建築スキルが向上した。