霞ヶ浦河川事務所との打ち合わせとアサザ調査。
離岸堤の工事について懸念を伝え、治水と湖岸植生再生の両立のための提案をいくつか。
とりあえず今年の工事については、極力よいものになるように現場で助言させていただけることになった。
アサザ群落では切り取られた葉が複数いているのを確認。釣りか、ザリガニか。ここまで群落が小さくなると、物理的なダメージで消失する可能性も十分ある。つらい。
鳩崎の実生の調査と再生への活用について現場打ち合わせ。回復の芽をつまないように。
東邦大学で保全生態学を勉強している西廣淳のブログです。更新は断続的です。頻繁な情報発信はフェイスブックとツイッターでしております。 | Facebook https://www.facebook.com/jun.nishihiro | Twitter https://twitter.com/jnishihiro | 本業のウェブページ http://www.lab.toho-u.ac.jp/sci/env/coneco/
2010年7月29日木曜日
2010年7月19日月曜日
2010年7月16日金曜日
7月の印旛沼
印旛沼で千葉県がすすめている水草再生事業地の見学。
試行錯誤の末、沈水植物の再生ポテンシャルは高いが、いくつか解決の難しい壁があることもわかってきた。目下、最大の問題はアメリカザリガニ。
アメリカザリガニによる在来水生生物への悪影響は、他のフィールド(三方湖や一関)でも強いし、全国的に事例が報告されている。しかしまだ、一般的にはザリガニはどちらかというと「格好いい」「親しみやすい」生物なのかもしれない。うちの息子も好きだし。
難しいところだが社会的にはアメリカザリガニの困った側面がもっと認識された方がよいと思う。
試行錯誤の末、沈水植物の再生ポテンシャルは高いが、いくつか解決の難しい壁があることもわかってきた。目下、最大の問題はアメリカザリガニ。
アメリカザリガニによる在来水生生物への悪影響は、他のフィールド(三方湖や一関)でも強いし、全国的に事例が報告されている。しかしまだ、一般的にはザリガニはどちらかというと「格好いい」「親しみやすい」生物なのかもしれない。うちの息子も好きだし。
難しいところだが社会的にはアメリカザリガニの困った側面がもっと認識された方がよいと思う。
2010年7月15日木曜日
祝・発芽
桐生自然観察の森での自然受粉で結実した貴重なカッコソウの種子を、インキュベータで休眠解除・発芽促進処理を進めてきたが、ついに発芽が確認された。とはいえ、近交弱勢が現れるとしたらこの後のステージが重要。慎重に育成を進めたい。
2010年7月14日水曜日
水路の水草調査(三方湖)
7月12-14日は再び三方湖へ。流域の河川・水路の水草調査を久保くん照井くんと進め、予定通り完遂した。三方湖本体では沈水植物がほとんどなくなってしまったが、流域の水田水路にはそれなりに残っているという前提で開始したが(実際、昨年まではそのような印象だった)、水路でも在来の沈水が残っている場所はきわめて稀になっていた。
在来沈水植物の減少を招いていると考えられる要因、除草剤、アメリカザリガニ、ウシガエル、外来沈水植物(オオカナダモ・コカナダモ)。これらの寄与を分析し、仮説を整理するのに必要なデータをとることができた。また、オオカナダモとクロモの生態的特性の違いについて面白い仮説をたてることができた。
生態学的には興味深い成果が得られているが、保全という視点からは非常に辛い状況がわかった。
一つ言えること。かつての保全生物学では、分断化されたハビタットの連結性を高める(コリドーでつなぐなど)ことは保全の基本セオリーとされていた。しかし、外来種などの圧力が全体的に高まってしまうと、辛うじて生物が残っている場所を積極的に「孤立」させるように、連結性を断つことがむしろ保全に有効な場合が多い。安易なコリドー回復は、レフュージアの機能を損なうことになる。このことは結構一般性があると思う。とっても重要。
在来沈水植物の減少を招いていると考えられる要因、除草剤、アメリカザリガニ、ウシガエル、外来沈水植物(オオカナダモ・コカナダモ)。これらの寄与を分析し、仮説を整理するのに必要なデータをとることができた。また、オオカナダモとクロモの生態的特性の違いについて面白い仮説をたてることができた。
生態学的には興味深い成果が得られているが、保全という視点からは非常に辛い状況がわかった。
一つ言えること。かつての保全生物学では、分断化されたハビタットの連結性を高める(コリドーでつなぐなど)ことは保全の基本セオリーとされていた。しかし、外来種などの圧力が全体的に高まってしまうと、辛うじて生物が残っている場所を積極的に「孤立」させるように、連結性を断つことがむしろ保全に有効な場合が多い。安易なコリドー回復は、レフュージアの機能を損なうことになる。このことは結構一般性があると思う。とっても重要。
2010年7月8日木曜日
7月の三方湖
7月5日の晩に敦賀入り、6-8日まで滞在して、流域の水路の水草を研究することにしたM1久保くんの調査立ち上げと、ルーティンのヒシ調査(7月7日)。
ヒシはすっかり湖面を覆い、個体サイズもほぼピークに達した印象。すでに開花が始まっていた。夏至を過ぎると開花するのかもしれない。湖底の鋤簾調査は、水中茎が絡まって操作できないので断念。
久保くんの研究では、水草だけでなく魚類や巻貝も調査し、昨年の照井君のデータも活かした解析を予定している。今回は魚類調査から開始したが、昨年と比べても外来種(ブラックバス、アメリカザリガニ、ウシガエル)が急増している印象。ここ数年でtipping pointを越えたと思われるような、急速な変化に茫然とした。辛いけれど、このデータをきちんととって、ラムサール条約登録湿地でさえこのような現状であることを示していくことが必要だと思っている。
ヒシはすっかり湖面を覆い、個体サイズもほぼピークに達した印象。すでに開花が始まっていた。夏至を過ぎると開花するのかもしれない。湖底の鋤簾調査は、水中茎が絡まって操作できないので断念。
久保くんの研究では、水草だけでなく魚類や巻貝も調査し、昨年の照井君のデータも活かした解析を予定している。今回は魚類調査から開始したが、昨年と比べても外来種(ブラックバス、アメリカザリガニ、ウシガエル)が急増している印象。ここ数年でtipping pointを越えたと思われるような、急速な変化に茫然とした。辛いけれど、このデータをきちんととって、ラムサール条約登録湿地でさえこのような現状であることを示していくことが必要だと思っている。
2010年7月3日土曜日
2010年7月1日木曜日
時の流れ
筑波大で福島先生と、国環研で高村さんと、それぞれ湖関係の打合せ。その後、吉田さん中川さん山本くんと霞ヶ浦の実験施設へ下見に。
朝、筑波大学で時間があったので久しぶりに母校の大学図書館へ。新聞コーナーだった場所がスターバックスコーヒーになっていてびっくり。館内の様子もだいぶ変わっていた。でも生物学の書架には見覚えのある本の並びがあり、とても懐かしくなった。
朝、筑波大学で時間があったので久しぶりに母校の大学図書館へ。新聞コーナーだった場所がスターバックスコーヒーになっていてびっくり。館内の様子もだいぶ変わっていた。でも生物学の書架には見覚えのある本の並びがあり、とても懐かしくなった。
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