14日~16日はレンゲツツジとヤマツツジが満開の一関・萩荘へ。
日本初の完全民間発意の自然再生事業(推進法に基づく事業)である久保川イーハトーブ自然再生協議会の立ち上げの協議会に参加。手始めは溜池への侵入が急速に進んでいるウシガエル・オオクチバス・アメリカザリガニの駆除を進めることに。全体構想と実施計画は今年の正月頃から検討して、すでに完成しており、すぐにも実践が進められる段階だ。
今回の私の調査は、これから手入れが始まる林の「手入れ前」の植生調査。一見して「暗い杉林」のようなところでも、よく調べるとかなりの種が小さく生育して光環境の改善を待ち構えている。手入れの効果は短期ででるだろう。植生の変化に伴うfunctional diversityの変化の評価の仕方など、いくつかアイディアが浮かんで嬉しかった。しかし、林の植生調査なんて何年ぶりだろう。学部生の頃はけっこう種類を覚えたつもりだったが、すっかり記憶から抜け落ちてしまっていて、今回は調査は共同研究者のO氏に活躍してもらい、私は記録係に徹した。
何度来てもこのフィールドは素晴らしい。「日本の里山100選」にも選ばれている地域だが、それも納得である。気になったのは畦で優占するハルガヤと道端で目立ち始めたハルザキヤマガラシ。道路工事が行われている近くでとくに多い気がする。
農業生態系に依存した生物を残していくための課題はいろいろとあるが、外来種対策はもっとも緊急性の高いものの一つだろう。いくら里山に対する社会の評価が好転しても、ある程度以上蔓延してしまっては取り返しがつかない。
(サワオグルマの写真をとるO氏。休耕田にはたいていサワオグルマが生える。この季節とても目立っていた。いっしょに行ったトンボやさんのK君が外来種と思ったというのもうなずける。)